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これじゃあ、私のイメージは完璧、イモ子でしょ!
「あ、あの、私、隣の」
「あれ、早百合!」
そこへ、救いの女神のごとく現れたのは、あき姉。
「あ、あき姉!」
私がすがるように見ると、いつもながらに美しい微笑みを浮かべて、あき姉は言った。
「早百合ってば、食いしん坊ねー。
そんなにサツマイモを食べたかったの?」
私は動揺するあまり、拾ったサツマイモを握りしめていた。
「亜希子、知ってるの?」
「うん、お隣のおばあちゃん家の早百合ちゃんよ。
吉水早百合。
私の癒しなのー」
そう言いながら、いつものように、ぷにぷにと私の頬をつつき、ひっぱり、こねくり回している。
やりたい放題だ。
「はは、亜希子、すっかり気に入ってるな」
笑ってないで、助けてください、鳴門さま!
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