花の色は

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「とにかく、あいつは初心者にはかなり手ごわいわよ?」 「手ごわいって?」 ものすごく奥手とか、初恋もまだとか。 いやいや、どう見てもあき姉と同じくらいの年だしね。 それとも、まさかの薔薇族!? それはありうるかも、あれだけの美形だし。 「あのね、早百合。 それぜーんぶ、違うから。 あいつは、先天的タラシなの」 先天的なタラシとは? 「女の子を落とすことにすべてのエネルギーを注いでるの。 しかも、かなりの面食い。 美人と見れば、射程範囲はかなり広がるし、とにかく口説いて口説きまくるの。 二股をしないのが、唯一の救いだけど」 何と! 面食いって、それじゃあ私は全然射程範囲に入れない! 「早百合は可愛いよ。 自分を大事にしたら、もっと輝けるわ。 これはほんと。 でも、あいつはお勧めできないわね」
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