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「とにかく、あいつは初心者にはかなり手ごわいわよ?」
「手ごわいって?」
ものすごく奥手とか、初恋もまだとか。
いやいや、どう見てもあき姉と同じくらいの年だしね。
それとも、まさかの薔薇族!?
それはありうるかも、あれだけの美形だし。
「あのね、早百合。
それぜーんぶ、違うから。
あいつは、先天的タラシなの」
先天的なタラシとは?
「女の子を落とすことにすべてのエネルギーを注いでるの。
しかも、かなりの面食い。
美人と見れば、射程範囲はかなり広がるし、とにかく口説いて口説きまくるの。
二股をしないのが、唯一の救いだけど」
何と!
面食いって、それじゃあ私は全然射程範囲に入れない!
「早百合は可愛いよ。
自分を大事にしたら、もっと輝けるわ。
これはほんと。
でも、あいつはお勧めできないわね」
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