511人が本棚に入れています
本棚に追加
/498ページ
だいたい20回に1回くらいの割合。
え、何がって?
私が羽田家の周りを探索(徘徊)して、鳴門さまこと大誠さんを見かける度合い。
総理官邸の警備員に勝るとも劣らないと自負するくらい、私は羽田家の周りを巡回する。
そのうち、アル〇ックあたりから、勧誘が来るんじゃないかってくらい。
一瞬たりとも、チャンスを逃してたまるか!
その意気込みがオーラとなって町内に行き渡ったのか、最近、この町から不審者やトラブルが消えたという噂。
恋のパワーって、すごいのね。
最初のすりこみのせいか、つい鳴門さまと心の中で呼んでしまう彼は、偶然を装って私がギクシャクと通りかかると、気軽に声をかけてくださる。
「やあ、さっちゃん」
ん?私の事だろうか?
確かに名前は早百合だから、さっちゃんと呼べなくもないか。
その爽やかな笑顔で、私に手を振ってくれる。
最初のコメントを投稿しよう!