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「こ、こんにちは」
「ねえ、運動会か何かの練習?」
「いえ?」
「右手と右足が同時に出てるから、器用だなと思って」
はっ!
緊張して、つい。
私は、体育が、ダンスが、と適当にごにょごにょと言い訳をした。
「じゃあ、またね、さっちゃん」
またね!
ってことは、また会えるってことよね?
挨拶も忘れてフワーッと舞い上がっているうちに、鳴門さまは羽田家に入ってしまった。
しまった。
がっくりと地面に落ちる私。
でもこんな風に、私のレーダーにかかるたびに、鳴門さまは声をかけていってくれるようになった。
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