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「ひねくれメガネって……」
「一部始終は、そこから見せてもらったわ!」
ビシッと人差し指を立てて、あき姉は自信たっぷりに茶の間を指した。
見てたのかよ!
ますます落ち込む私を、ドシドシと足音も荒く近づいてきたあき姉が、引っ張りあげるようにして立ち上がらせた。
「命短し、恋せよ乙女、よ!」
と、いきなり宣言されましても。
お祖母ちゃんは隣で、ホホホと笑いながら、のんびり構えている。
「おやまあ、古い言葉をよく知ってるねえ、亜希子ちゃん」
「恋せよって言われたってさあ……ぐっ?」
反論しかけた私の口に、いきなり突っ込まれたのは、鋭い切っ先を持つ芋けんぴ。
危ねー、喉に刺さるところだったよ。
せっかく入れてもらったので、遠慮なくポリポリとかじっていると、あき姉はその形のいい眉をくいっと上げる。
「早百合、あんた、このままでいいわけ?」
と言われましても。
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