511人が本棚に入れています
本棚に追加
/498ページ
孫は、可愛いものです。
ましてやそれが、たった一人の息子の、そのまた一人娘とあれば、なおさらです。
早百合という名は、嫁が付けたのですが、色白の孫にぴったりだと思います。
この子が小学生の時に、息子夫婦は離婚しました。
すぐに私たち夫婦と同居を始めたのですが、やがて息子の海外勤務が決まってしまい、早百合は私たちが育てることになりました。
ふっくらした頬をさらに膨らませるようにして、おいしそうに物を食べる時が、本当に幸せそうで、私たちは早百合にたくさん、食べさせるようになってしまいました。
それが、こんなことになるなんて。
私たち夫婦も息子も、もともとやせ形です。
でも早百合は、母親に似たのか、太りやすかったようで。
でっぷりとまではいきませんが、高校生になった頃には、けっこうなぽっちゃりさんになっていました。
でも、本人もあまり気にしていないようでしたし、健康診断でも引っかかるほどではなかったので、私たちも特に食事制限はさせなかったのです。
正直、年頃の女の子として、どうなの?と、老婆心ながら(いえ、本当に老婆ですが)心配はしていたんですけどね。
最初のコメントを投稿しよう!