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おかげで、苦手だった理系もそれなりにできるようになり、成績大幅アップという思わぬ副産物までゲットした。
なのに、ロマンスの神様は意地悪なんだ。
「え?どういうこと?」
成績は上がったのに、あき姉の言葉は理解できなかった。
違う。
理解したくなかったんだ。
「大誠ね、急に配属先が変わったんだって」
この春から社会人として、大手の企業に勤め始めた鳴門さま、こと大誠さん。
この近所に越して来るはずだったのに、まさかの転勤?
「あいつ、英語だけじゃなくて中国語も少しできるからね。
上海(シャンハイ)の支店で人が足りなくなって、あっちに行くことになったんだって」
うう。
中国語も英語もできなきゃよかったのに。
よりによって上海って、外国じゃん!
私、パスポート持ってないよ。
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