その後のおまけ

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本日は、晴天なり。 私は、千里と一緒に、茶道部の茶室を貸し切った和装の会場で、袴姿にしてもらった。 大学の卒業式当日、事前に申し込むと、朝早くから来て、ここで和装と髪のセットをしてもらえるのだ。 千里は、ワインレッドの地に花柄、袴は濃い緑。 私は、赤に黒矢羽、袴は濃紺。 お互いにちょっと照れながら、テンションも上がる。 お父さんとお母さん、もう来てるかな。 2年前、ようやく再婚した二人は、今もラブラブで、今日も二人でそろって来ると言っていた。 本当は、家からこの格好をして出たかったんだけど、レンタルだし、バスや電車を乗り継ぐのも大層なので、諦めた。 おじいちゃん、おばあちゃんにも見てもらいたかったのもあるけど、大誠さんにも見て欲しかった。 「スーツでいいんじゃねーの?」 と、ちょっと不機嫌そうに言っていたけど、着物姿には、興味なかったのかな? たがちゃんとやまちゃんにも会ったけれど、さすがお嬢様、見事な振袖姿だった。
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