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「知ってる」
彼の手が、私のニットにかかる。
それを必死で押さえながら、なんとか彼の気をそらそうと試みた。
「あの、私、また夕方に謝恩会が」
「それまでには終わらせるから」
ひえええええっ。
それまで、ここにいるってこと?
まだ、お昼になったばかりなんですけど。
「もう、いいかな。
俺、かなり我慢してんだけど」
だ、だって、この前致したのは、約1カ月前くらいで。
そんなに我慢を重ねるほどの日数なんだろうか。
大誠さんは、可哀想な子を見るような目で、私を見た。
「俺は毎日でもいいくらいなのを、早百合はまだ学生だし、抑えてたんだけど。
しかも、今日みたいな事があって、着物姿の早百合を見たら、ねじの二、三本は飛ぶだろ?」
飛ばさないでー!
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