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「なあなあ、さゆりん。
ハナの女子大生って、鼻を整形した女子大生のことか?」
と、相変わらずのバカっぷりを披露する鈴宮に、黙ってでこピンをして、私は答え合わせの続きをする。
ああ、ここも間違えてる。
ちょっとはマシになってきたけど、まだまだ先は宇宙レベルで遠いな。
晴れて大学生となった私は、時給につられて、鈴宮の家庭教師をしているんだ。
大学生になると、バイトの幅も広がるから、そのうち掛け持ちしようかとも思ってるけど、今のところは、週2回のここだけ。
1年の講義は、必修科目が多いから、それほど時間が余ってるわけでもないしね。
周りの女の子たちは、サークル活動や合コンにいそしんでいるみたいで、私も声をかけられるけど、前者はともかく、後者には用はない。
大誠さん以外の男に、興味はないのよ!
そうそう、この前の春休みに、大誠さんが一時帰国した。
あき姉から聞いた私は、すっごく会いたかったけど、まだ自分に合格点は出せなかったから、陰からこっそり、そのお姿を堪能した。
社会人になって、ビジネスの世界にもまれたからか、大誠さんはかなり男っぽくたくましくなっていた。
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