今はただ

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やっぱり私じゃないかー!! 「……特別イモ好きなわけじゃないです。 普通にイモ好きなだけです。 女子の大好きな食材のベストスリーじゃないですか」 じっとりと私が暗ーい声で言うと、宗次朗さんはしまったという顔になる。 「あは、は。 そっか、君だったのか。 あれ、でも兄貴が口説かなかったなんておかしいな。 当時の兄貴なら、確実に君を口説いてただろうに」 「私、今とは違ったんで」 「え、整形したとか?」 「してませんよ!」 私の汗と涙と努力の結晶だ! それにしても、やっぱり当時の私は全然大誠さんの視界に入ってはいなかったんだな、と改めて思い知らされた。 「あの、宗次朗さん」 「何だい?」 大誠さんとは違うタイプだけど、宗次朗さんも結構なイケメンさんなわけで。 その彼に確かめてみたかった。
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