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「普通に、単に不機嫌って事もありますけどね」
「えー、そうなのかなあ」
納得がいかないようで、ぶつぶつ言っていた宗次朗さんだったけれど、すぐにポジティブに切り替えたらしかった。
「ま、いいや、勝負はまだまだこれからだしね!
君も、それだけレベルが高いんだから、頑張ってね!」
レベルが高いと言われて、一瞬舞い上がりかけたけれど、すぐに自分を戒める。
いやいや、さっきから見てたら、彼はかなりポジティブらしいし、あまり鵜呑みにはできないわ。
だいたい、何を頑張るっていうんだろう?
「あのー」
ぼんやりとしていた私に、後ろから声がかけられる。
振り向いたけれど、ぼやけた視界では、だれだか判別不明。
「君、新婦の友人席にいたよね?
同じ会社なの?」
「いえ、大学生ですけど」
「え?大学生?」
何だか、声に違う色が加わったような。
ああ、あれか、女子大生っていうだけで2割増し、市場価値が上がるとかいうやつか?(注:そんなデータは出ておりません)
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