師匠の視点

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はい、やっと来ました、私の出番。 泣く子も見とれるあき姉こと、羽田亜希子です。 随分と自己評価が高いと思われるでしょうけど、仕方ないわ。 生まれ持った美点は、最大限に使用する主義なので。 小さい頃から、美人だきれいだと、もてはやされてきたのは事実。 よく、なんちゃらコンテストで優勝したりして、芸能界デビューした子が言うじゃない? ”友達が勝手に応募したんです”って。 あれ、本当にあるのね。 中学の時、いきなりどこかのコンテストの運営委員会から連絡が来たから、びっくりしたもの。 速攻で断ったけど。 私は、持って生まれたものは使うけれど、それを売りにして生きていこうとは思っていなかった。 それからも、地方のミス・梅干し娘(全然、美しい感じがしないネーミング!)等々のPR大使に選ばれたり、大学のミス・キャンパスにも選ばれたりして、私はとにかく目立ってきた。 目立つのは嫌いじゃないけど、どうせなら努力した結果で注目されたいと思うのは、ぜいたくなのかな?
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