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「楽しみだね、土曜日」 「そうだね」 奏音が嬉しそうだからいいか。 「ね、たまには双子コーデしてみない?」 「は?いやいやいや、ムリムリムリ」 「なんでなんでなんで? 昔はよくやったじゃない」 「昔の話でしょ!今は全然違うから」 「だって羽音可愛いのに、全然可愛いカッコしないから」 「こんな背の高い女が奏音みたいな恰好したって可愛くないからね!」 「じゃあ私が羽音と同じ格好するもん」 『もん』って可愛い!って思ってる場合じゃない。 「奏音、私みたいな服持ってないでしょ?」 「買いに行くし」 「いやいや、勿体ないじゃん。奏音は奏音らしい恰好が似合うってば」 「私らしいって? 羽音は私に可愛い恰好ばっかりさせようとするけど、私だってパンツとか穿きたいよ?スエットとかだって着たいし」 「でもそれだと奏音の可愛さ半減じゃない」 「着たい物着たいもん。羽音だって本当は可愛いの好きな癖に無理してるでしょ? 誰のために着るの?自分の為に着るんでしょ?だったら好きなの着たっていいじゃない」 「似合わないし」 「それは羽音がそう思い込んでるだけだよ。 こんなにスタイル良いのにそれを隠すような恰好ばっかりしてちゃ勿体ないよ。 なんで羽音は自分に自信がないのかなぁ。私からしたら羨ましいとこばっかりなのに」 「そんな事言うの奏音だけだよ。 私からしたら奏音の可愛さ羨ましいよ」 「私たち逆だったら良かったのに」 「そうだね」 「でもまぁ仕方ないから今楽しまなきゃね。どう足掻いたって私はもう身長伸びないし羽音は縮まないんだからさ」 「確かにね」 「よし!決めた!土曜日は私が羽音の服決めるから羽音は私の服決めて。お互いを可愛くするコーデをしようよ」 「私が奏音を?分かった。目いっぱい可愛くするからね」 「それを言うなら私の方だよ。羽音をすっごく綺麗にするからね」 奏音の笑顔が眩しい。 こんなに良い子他に居ないよ。 滝川琉生がビックリするくらい今以上に私が奏音を可愛くして、二人をくっつけるんだから!
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