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「それに秀君と柔道って結びつかないし。どう見たって滝川君の方が柔道だし」 「やっぱり見た目か」 またまた失言。 「ずっと変だなぁって思ってたんだけど、羽音私と滝川君を近づけようってしてたでしょ」 「だって奏音が好きのなの滝川君だと思って・・・」 なんだ・・違うのか。 心の隅っこでホッとしてる。 いやいやいや、なんでホッとしてんのよ。 別に関係ない事なのに。 「万が一私が滝川君好きだったら羽音どうするつもりだったの?」 「どうするって・・そんなの全力で応援するに決まってるじゃない。 そりゃあ、見た目がちょっと大きくて怖いかも・・だし、口も悪いかもしれないけど、まぁそこそこ優しいし。奏音の事守ってくれそうだし。だからうん。私は全力で応援するよ」 「羽音の気持ちは?」 「は?」 私の気持ち? 「気付いてないの?自分の気持ちに」 「は?何?自分の気持ち?」 そう言って目を滝川琉生の方に向けると、意地悪そうな、それでいて優しそうな眼差しを感じ取って顔が一気に赤くなる。 いつから?いつから滝川琉生はこんな目をしてたの? 「そりゃあ滝川君背が高いしイケメンだし、英語できるし、彼氏なら自慢できるだろうけど。 秀君と付き合ってるし、私」 「は?」 初耳なんですけど。 「付き合ってる?奏音が?秀君と?いつから?」 「助けてもらってからすぐかな。私から告白して」 「は?え?」 パニックでは?とかしか言葉が出てこない。 だってそんな素振り全く見せなかったし・・・奏音の口から誰かを好きなんて聞いたことなかったし・・・ 「やっぱり気付いてなかったか。 羽音はそういうのに疎いっては思ってたけど・・・私結構秀君の事話してたと思うんだけど」 「あ、うん。聞いてたし。でもずっと滝川君の事言ってるとばっかり思ってて」 「最初の段階から間違えてるし・・・って言うか、どうして秀君の話が滝川君の事だと思ったの? それって羽音が滝川君の事ばっかり考えてるからそう思っちゃったんじゃない?」 「奏音、ストップ」 私に詰め寄ってくる奏音に待ったをかけた秀君。 「まずは誤解だって事理解してもらいました?」 秀君が優しく問う。 それにコクコクと頭を振って頷いた。
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