第1章

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倉庫のガラクタを漁っている内に日が暮れる。懐中電灯が落ちていたので、それを使って光を凝視した。目がくらむが微かに眼を細めると雑誌や色んな本が見えてくる。本棚がグラグラと傾き揺れていた。 その中でも最も古い本に魅入られた。 書いてあることは意味不明だったが、儀式の脈絡で俺にゾクゾクとしたCOOLを味わわせてくれた。 血を使う儀式は新鮮味がある。 何もない毎日も良いが、もしかしたらここに〝本当の死〟があるのかもしれない。 俺は目標に向かって敏感な野良犬だった。うろうろと獲物を探して旅立つ熱い血をたぎらした野良犬は何の変哲もなく行動に移る。確かに人殺しの動機は薄い。だが、それがどうした?俺はやりたい通りにやって人生の価値を神様に問いている。神様はいつか答えてくれるだろう。こんなに世界が美しいのだから、きっと〝本当の死〟はもっと輝いているに違いない。 ちょっと君達の弱い頭には難し過ぎたかな? 俺は鼻腔から財布の中の麻薬を吸った。 収穫物3点。 1.姉さんはまだ綺麗 2.血の儀式の古書をGET 3.まだ警察と無縁 実家は古いが俺のアパートのワンルームは新しく広々としている。 別に目的も無く実家を訪れた訳だし、暗くなったなら帰り時だ。
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