万丈圭吾3

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ドサッと言う音と共に、俺の頭は地面に落下した。その衝撃を、確かに感じた。 運動場の隅、草むらの中に落ちた。 意識を失ったのは死んだせいなのか、それとも落下した衝撃のせいなのか。 目の前が真っ暗になり、意識が遠のいた。 見えてた物が見えなくなって、聞こえていた物が聞こえなくなって、感じていた物が感じなくなっていった。 そう言えば死ぬ瞬間って、人は性行為よりも快楽を感じれるらしい。 なら俺も、少しは気持ち良くなれるのかな。 そんな事を最期に考えていた。 でも考えている頃、たぶん俺はこの世にいなかった。
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