十々海レッカ5

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「早送りにすればいずれ彼は眠る。どんな動物にでもある事だ。 疲れて眠る。時を早める事でそれを促したまでさ」 逆の発想と言う事か。それをすぐさま実行できる辺り、赤霧孝之助の実力の高さが伺える。 能力者としての彼が、少しだけ見えてくる。 「一つだけ」 だからこそ、僕は疑問に思った。 何故だ。引っかかる事がある。どうして彼は、ここまでの強さを持ちながら。 能力者として長けていながら。 どうして。 「質問してもいいですか?」 「あぁ。構わない」 赤霧孝之助の能力は大きく分けて3つ。 早送り。巻き戻し。一時停止。 これらを駆使すれば彼は、この地球上で最強の生物になれる。 僕よりも、万丈圭吾よりも、誰よりも強い人物だ。 何故って時を止められるのだから。無敵もいいところだ。 だからこそ疑問に感じた。
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