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「早送りにすればいずれ彼は眠る。どんな動物にでもある事だ。
疲れて眠る。時を早める事でそれを促したまでさ」
逆の発想と言う事か。それをすぐさま実行できる辺り、赤霧孝之助の実力の高さが伺える。
能力者としての彼が、少しだけ見えてくる。
「一つだけ」
だからこそ、僕は疑問に思った。
何故だ。引っかかる事がある。どうして彼は、ここまでの強さを持ちながら。
能力者として長けていながら。
どうして。
「質問してもいいですか?」
「あぁ。構わない」
赤霧孝之助の能力は大きく分けて3つ。
早送り。巻き戻し。一時停止。
これらを駆使すれば彼は、この地球上で最強の生物になれる。
僕よりも、万丈圭吾よりも、誰よりも強い人物だ。
何故って時を止められるのだから。無敵もいいところだ。
だからこそ疑問に感じた。
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