赤霧孝之助1

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妙な世界になった物だと、常々思う。 ついこの間までこう言った異能力の類は、誰がどう見ても不可思議な存在でしかなかったのだが、近年は考え方が少しばかり変わってきた。 テレビ、漫画、映画、ネット。 そう言った物が横行する中で、異能力と言う物が架空でありながらも当たり前にあるかのように思える世の中になってしまいつつある。 うむ。少しばかり言葉がややこしいか。 簡単に言えば、異能力が身近にあると勘違いできてしまう世の中だと言う事だ。 火を操る主人公。 風操る主人公。 空を飛ぶ主人公。 気を飛ばす主人公。 変身する主人公。 瞬間移動する主人公。 言葉を並べた分だけ、その容姿や異能力が淡々と我々の頭の中に浮かぶようになっている。 私の世代で言うならば、7つの玉を集める漫画が、最初に頭に浮かぶ。 その主人公は猿に変身し、気を飛ばし、空を飛び、瞬間移動する。
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