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何が言いたいのかと言うと、つまり人々は簡単に思いすぎている。
異能力を簡単に考えすぎている。身近に感じすぎている。
漫画やアニメのせいで、それらが簡単に行使できるものだと勘違いしている。
変身するのは簡単ではないし、空を飛ぶのも命がけだ。
気を飛ばすのも間違えれば自分の体が吹き飛ぶし、瞬間移動も万丈圭吾が良い例だ。
瞬間移動の座軸を間違っただけで、首と胴体が離されてしまった。
いい先生だったのに残念だ。
東堂大貴によって運動場まで飛ばされ、テレポートする座標を正確に捉えきれなかったのだろう。慣性の分まで計算しきれなかったのだろう。
……話がそれたね。戻そうか。
つまり異能力とは、人が思うほど簡単な物ではないと言う事だ。皆が考えるほど、単純ではないと言う事だ。
それは十々海レッカにも言える。
彼は色々と異能力についての理解が早いようだが、それでもまだ安易に考えている。
不十分。理解の早さは評価するが、それでも足りない。
錦之宮楓を私が殺せないのかと聞いてきたのがいい証拠だ。
異能力をしかるべき点からきっちりと見つめれば、私が錦之宮楓を殺せない事くらい、すぐに分かると言うのに。
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