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時を止めるのはそうそう簡単な作業ではない。ドラえもんの道具ほど都合よくはできていない。
ディオのスタンドのように、すんなりと時は止まらない。
巻き戻しと早送りもしかりだ。同じ理屈だ。
彼からすれば、時を止めて錦之宮楓の喉物にナイフでも突きたてれば終わりと。
そんな簡単な解釈をしているのだろうけど。
実際はそんなに上手くいかない。そんなに甘くない。
まず時を止めると言う解釈の根底から直そうか。
皆の誤解を解こうか。
そもそも時を止めたからと言って、どうして時を止めた本人は動けるのだろう。
のび太くんや、デュオは動けるのだろう。そこからすでに甘い。現実的ではない。
時が止まっているのだから、その止めた本人も止まるのが道理。世の中の摂理。当たり前だ。
時を止めたからと言って、ではその中で私が動けるのだと、どうして皆はそう解釈する?
止めた時の中で、私だけが動ける?
あはは。そんな訳がないだろう?
発火する能力を持つ人物が、自分すらも燃やしてしまうのと同じなのだよ。
私は時間を止められる。しかしその止まる範囲は、私とて例外ではない。
私も含めた時間が止まる。
つまり私も一緒に止まる。巻き添えになる。
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