十々海レッカ2

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甘く見ていた。少しばかり楽観的と言うか、簡易的と言うか。 事実にきちんと目を向けられていなかったと言うべきか、現実的でなかったと言うべきか。 要するに僕が考えていたのと違った。だいぶ違った。 異能力者と言う風に聞いていたから、もっとアニメや漫画みたいにその異能力を使って青春時代を満喫しているイメージだった。 空を飛んだり、運動場を猛スピードで駆け抜けたり、テレポートしたり、炎を出したり、風を起こしたり、透視したり。 学校の中が様々な異能力で溢れ返り、それを使いこなす生徒達も笑顔で学校生活を送っているのだと。 キラキラした青春時代を送り、波乱万丈な学生生活を送っているのだと。 そう思っていた。 でも実際はそんなにキラキラしていなかった。波乱万丈でもなかった。 現実は、アニメや漫画とは違うって事だ。 まず想像と違ったのはクラスの中。 年齢が揃っていない事に驚いた。僕は勝手に高校生のイメージを持っていたのだが、全く違っていた。 小学生くらいの奴もいれば、高校生、成人近い奴もいる。
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