1997人が本棚に入れています
本棚に追加
/415ページ
少しだけ話がしたい。
そう電話口で言ってきた。
万丈圭吾が死亡し、代わりに十々海レッカが担任を持ち始めて少々だが時間が過ぎた。
今はちょうど親子面接の時期。今日は錦之宮楓のご両親が見えられているだろう。
彼女のご両親と十々海レッカはどんな話をしたのだろうか。彼の事だ。その辺りは波風立てず、問題なくやり過ごすのだろう。
十々海レッカ。やはり錦之宮楓の暗殺は彼に任せて正解だった。
この学校の「教師」と言う名の激務をやすやすとこなしてくれる。
暗殺と並行してこなしてくれる。
暗殺者は世に十々海レッカ以外にも存在するが、ここの先生をこなせる暗殺者は彼だけだろう。
転職を勧めたいくらいに、彼はこの学校の先生として貢献してくれている。
水之上四季美の話によれば、万丈圭吾と十々海レッカとの記憶の擦り合わせはほぼ完璧に終わったそうだ。
つまりみんなの記憶の中で、万丈圭吾から十々海レッカに完全にすり替わったのだと。
そのように報告が入っている。
最初のコメントを投稿しよう!