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「あの先生なら私を任せられるって、そう言ってた」
「そうか」
どうやら彼女の両親に気に入られたらしい。それで見送りをして欲しいと言う事か。錦之宮楓らしい選択だ。
僕は僕で、今はやる事がないから全く構わない。むしろ気が紛れて良い。
赤霧孝之助の部屋、つまり校長室を出てから僕は、職員室でずっと考え事をしていた。
校長室を出たのが夜。そこから朝までずっとだ。
今日は寝ていない。眠る事ができなかった。
頭がずっと動いていて、眠気がこなかった。
考えれば考えるほど辛くなる。気が滅入っていく。
そんな中、職員室に錦之宮楓がいつものように笑顔で入ってきたという訳だ。
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