十々海レッカ2

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「十々海先生は前の職場では普通の先生だったのか? 一応校長からは異能力があるから引っ張ってきたって聞いてあんだが」 「そうです。保健体育の先生をしていました」 「へぇ。なら運動神経はいいんだな」 「まぁ、それなりに」 嘘だ。そういう設定なだけ。 僕が暗殺者であり、ターゲットである錦之宮楓を暗殺する事はこの学校では依頼者である赤霧孝之助しか知らない。 つまりは言い様によっては、錦之宮楓以外の人間は全て敵だと思わなくてはならない。 特に担任。そして教員。 異能力者の生徒を持つ以上、彼らにはそれなりの「抑制力」と言う物があるだろう。 万が一、生徒が暴走した時に、抑え込む事が出来る力。戦闘能力。 つまり教員一人一人がそれなりに動ける。戦える。 この万丈圭吾もテレポートを駆使して向かって来られては僕でも苦戦しそうだ。 だから錦之宮楓を暗殺する時に、注意すべきは教員の行動。錦之宮楓以上に気を配る必要がある。 彼らを敵に回すと僕でも少しばかり手を焼く。
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