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休憩が終わり、次は組手に入った。その組手の授業も、引き続き僕は見学する。
組手は1対1から多対戦の物まで様々だ。
戦い方はもちろんだが、逃げ方の指導までする。
逃げ方はさっきの障害物を使ったり、様々なケースを想定した鬼ごっこなど。
戦い方は柔道や空手、合気道を中心とした護身術の指導。
それらは全て異能力を一切使う事のない、一般人としての戦い方の指導だった。
「十々海先生!」
「はい」
授業時間が半分ほど過ぎた頃、生徒達に指導している万丈圭吾が、体育館の隅で見学していた僕を呼んだ。
手招きしている。僕はそちらに小走りで向かった。
「前の学校では体育の教員だったんだよな?」
「まぁ、はい」
「なら多少は出来る訳だ」
「…………?」
出来る?運動の事か?
まぁ運動ならば暗殺の邪魔にならない程度ならできるけど。
僕は何も分からないまま、とある女子生徒の前に立たされた。
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