十々海レッカ15

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「ただのジュースだ。料理に合わせて甘さとか酸味を調整してくれている」 「ただのジュースなのにそこまで配慮されてるの?」 「まぁ、一応高級レストランだからな」 料理に合うワイン。赤、白だけの分類だけではなく、その中でもヘビーなやつ、ライトなやつ、それらを踏まえて出してくれる。 料理が変わる度にそのワインも変わる。僕らの場合はジュースだが。 料理が変わる度に、そのジュースも変えてくれる。非常に行き届いたサービスだ。 ピザにコーラが合うように、唐揚げに炭酸が欲しくなるように、洋食とジュースにも相性があるらしい。 どの料理にどんなジュースを合わせてくるかは知らないが、まぁ簡単に説明するとこうだ。 肉料理に赤ワインジュース。魚料理に白ワインジュース。 もっともメジャーな説明の仕方。後はまぁ、今注がれたのは食前酒的な役割を果たすのだろうから酸味の強いジュースなのだろう。 その程度しか分からない。想像がつかない。料理に関してはそこまで博識ではない。素人に毛が生えた程度だ。 その辺りのジュースのチョイスは料理長に任せてある。 そうこう言っている内に、最初の料理が運ばれてきた。 それを見て彼女が目を輝かせる。
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