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「嫌です」
この学校に来て2日が過ぎた。
午前と午後は教師としての仕事を卒なくこなす。まだ大きな仕事はないため、そちらの方は別段しんどくはなかった。
夜。主に夜中には暗殺の下準備。
錦之宮楓の帰る寮を調べ、部屋を突き止め、監視カメラの配置を確認する。
あとそれに接続されている大元を突き止め、監視カメラの映像がどこに流れているのかを調べた。
ここの監視カメラは寮の管理室に繋がっており、監視は24時間体制。さらに録画までされてあるという2段仕込み。
異能力者を収容する施設なだけあって、その辺の警備はかなり厳重だった。
さらに錦之宮楓の行動パターンを把握。
彼女は学校から出た後、まっすぐ寮に向かう。たいがいの生徒はそうだ。あえて学校に残ったりする生徒はほとんどいない。
いざ暗殺しようとして部屋に侵入したはいいが、本人がいませんでしたではシャレにならない。
チャンスは一度とは限らないが、実行する回数は少ないに越した事はない。
数多く、そして大きく動けばそれだけリスクが伴う。それが暗殺だ。
戦うわけじゃない。戦闘じゃない。暗闇で殺す。隙をついて殺す。
正々堂々とか、スポーツマンシップとか、そんな馬鹿げた言葉、暗殺にはいらない。
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