プロローグ

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彼女をはじめて抱いたとき、右手の傷が、傷んだような気がした。 もしもあのまま組織にいたなら、手をかける事になっていた女。 あの日あの時、あの場所にいなければ、彼女と出会う事もなかっただろう。 そう考えると、これで良かったのか良くなかったのか分からなくなる。 得たものと失ったもの。両者のバランスがよく分からない。 あの日、ゲームセンターに行ったことで、俺の人生は一変した。
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