第1話 逃走

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俺は、通りすがりコンビニに入った。二十四時間営業が当たり前になっていた時代。恐らく、午後九時を回っていたと思うが、営業していた。 コンビニの書籍コーナーのガラス張りの窓から、外の様子を伺う。 俺を追跡していた二人の男性警官が、コンビニの目の前の歩道を、早足で通り過ぎて行くのが見えた。 「畜生。見失なったか!」 「何にせよ、そう遠くへは行けない筈だ。この近くは浜辺へ繋がる道が多いからな」 「む~」 「という訳で、お前は大通りで見張りをしていろ」 「了解しました」
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