第一章

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俺は少しづつだが、死に対しての自分の意見を述べた。 「正直、分からない。 だけど、俺は今まで入退院を繰り返して何度も何度も....見てきたから 同じ年頃の友達が死んでいくのを」 「つっ....」 だから何で拓誠が、そんなに悲しそうな表情(かお)すんだよ。 すると、拓誠は俺には抱きついてきて涙ながらにこう言った。 「僕は怖いよ....慧音がし....んじゃったら....だって....もう、会えなくなるんだよ? それでも、慧音は平気?」 後半、声を震わして....こいつは、この言葉を紡ぎ出すのにどれだけ悩んだろうな.... でも、そんなの.... 「平気な訳ない....じゃん。俺だって....嫌だよぉ....死にたくないっ」 拓誠は大泣きしながらそう言った、俺の頭を優しく撫でてくれた。 きっと、この時にはもう俺は拓誠のことが好きだったのだろう。 ほんと、この栄拓誠という人間は昔から、優しくてとにかく優しくて。 自分のことよりも他人のことで、泣くことが出来る....そんな奴なんだよな。 だからこそ、モテるし。まぁ、モテるのはルックスもあるんだろうけど。 俺も初めて好きになった人だし。 てか、今。考えると俺達ってクソ生意気なガキだったんだな。 仕方が無いか。だって、この頃には俺は死と隣り合わせの生活をしていたし。
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