第一章

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拓誠は父親が医者で俺の近くにずっと、寄り添ってくれていたのだから。 そんな生活していたら、達観するよな。 ほんと、クソ生意気だったんだよ。 だけどさ、やっぱ周りの奴は俺が倒れた日を堺に急に優しくなった。 ありがたいちゃ、ありがたいんだけどさ。 俺としては、普段通りは無理だろうけれど 普通に今まで通りに友達として、付き合ってくれればそれで良かったんだけど 拓誠以外の友達は、なんかよそよそしくなって気づいたらお互いに妙な溝が出来ていて 誰が悪いわけでは無いけれど、それでもやっぱ....仲良くしたかったんだよな。 それから、拓誠以外の奴に心を開くのを俺は止めた。 でも、凪響や拓誠のクラスメイトの人達と仲良くなれたのは、やっぱ拓誠のお陰なんだろうな。 ほんと、感謝してもしきれないよ。 それからというもの俺はちょくちょく検査の為、入院を余儀なくされた。 ある日。入院をしているのが、退屈で一人病院の屋上へと足を運んだ。 だって、ゲームなんかも出来ないし。 テレビだって1日の視聴時間なんかも決まってたから、することがなくて、つまらなかったからさ。 そんな時に屋上の手すりに手を掛けて空を見上げてる、高校生のお兄さんを見つけた。
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