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お兄さんも不良だったのだろう。だけど、唯一不安を話せるお兄ちゃんみたいな存在だったんだよな。
俺にとってはさ.... お姉ちゃんは居るけれど、お兄ちゃんは居なかったから。
そんなある日のこと。いつものように、俺の病室は個室では無いのだが当時は同じ病室の人が居なかった。
その為、病室で一人。退屈にしていると、病室のドアがノックされた。
「どうぞー」
「おーい!来たぞー」
楽しみに待っていたから、すっごい笑顔で出迎えてしまった。
お兄さんはいつものようにくすっと笑うと、すっかり定位置になったベッドの左側にある来客用の椅子に座った。
それからいつものように、お兄さんとたわいない話をして笑っていた。
ひとしきり笑っているとお兄さんは、突然真面目な顔になった。
「あのさ、ずっと聞きたかったんだけどさ....
なんで、そんなに一生懸命なんだ?頑張ったって、治るわけないだろ?
ふと、気になったんだ。気を悪くしたら、ごめん。」
「どうしたの?もしかしてっ!学校で何かあったのか!」
「んなんじゃないんだけどさ....」
そう言って、お兄さんは俯いて悲しそうな顔をした。
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