プロローグ

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オレの父親は、有名病院の栄第一病院の医師。母親は、テレビにも出るほどの有名な弁護士。 周りから見ると、裕福で幸せな家庭。 だけど、両親は毎日毎日顔を合わせると喧嘩ばっか....。 高校を決める時も、自分で自分のことはやりなさいと怒られた。 だから、家から近いという理由で、偏差値もそこそこの不良高校にオレは進学した。 まぁ、自慢じゃないが。昔から、運動をすると全国レベルとかいう奴に、あっさりと勝った。 そして、学業では特に勉強なんてしてないし、授業中なんかも寝てたりする。 だけど、学力テストでは全国二位とかとることもしばしば。 オレが、そんな不良高校に通うことを伝えた時も、両親は分かったとしか言わなかった。 次第にオレの周りは、喧嘩ぱっ早い奴ばっか増えていった。 特にやることもなかったオレは、毎日毎日喧嘩ばっかしていた。 だけど、そんな中。たまたま、行った父親の働いている病院で出会った。 当時、小学生の体が生まれつき弱くて、まともに学校にすら通うことも出来ずに入退院を繰り返す少年に....。 あの時は、可哀想としか思わなかった。 だけど、その子に聞いたことがあった。 「なんで、そんな一生懸命なんだ?頑張ったって、治るわけないだろ?」
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