春潮風

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少年は少し目を泳がせた後、頬を赤らめて、こくりと頷きました。 お嬢様は少年の手を取り春風のように走り出します。少年は驚きながらも手を離しませんでした。 二人は手を繋ぎ、青い屋根の別荘へと駆けていきます。 お嬢様に新しく貰ったスケッチブックが、彼女の絵で埋め尽くされるのは、もう少し先のお話になります。
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