その頃の運営

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その頃、東京に本社をおく夢見企画株式会社ではパニックが起こっていた。 「主任、はじまりの街にてテロ事件発生!大量のPC・NPCが血を吐いて倒れたそうです!」 「何?毒ガスでも散布されたか!」 デュアルワールドでは調薬スキルにて散布型の毒ガスも作成可能である。よって主任の判断は間違えていない。 「いえ、どうやら吐血ではなく鼻血なようです!」 「鼻血だと?一体何があった?ログと事件時の映像を調査しろ!」 主任の指示を受けて保存されていた監視カメラの映像がモニターに表示された。 「プレイヤーが誰かを追いかけているな。」 「あっ、止まりましたね。映像を寄せます。」 女性スタッフが映像を操作した瞬間、モニターに泣きそうなリューイがドアップで映し出された。 「「「「「ブフッ!」」」」」 赤い霧が漂うデュアルワールドGMルーム。 「こ、これが原因か………」 「しゅ、主任、ビデオに録っておきます。」 「………許可する。」 息も絶え絶えになりながらも、フラミンゴの群れに遭遇した宇宙戦艦のブリッジのような会話が繰り広げられたのであった。
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