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「いたたた、あーあ昨日の夜はさんざんだったな。」
今は昨日のことを思いだしながら通学路をとぼとぼと歩いている。
目が覚めたとき二人の姿は無く、俺は畳の上ではなく布団の上にしっかりと寝かされていた
どうせ統士が残念な姿の俺を見て、せめてものあれで布団に寝かしてくれたんだろう
まぁなんにせよ俺ってほんとについてないな、、、
「あーあ、今日サボろっかなー…」
タタタタッ!
「よう!藍疾!昨日はすごかったな!!」
統士が俺の肩をポンと叩き朝から威勢良くあいさつをする
制服をすこし崩した格好がこいつのチンピラ具合をより引き立たせる
「よう、統士。なんもすごくなかったわ。ただ俺が突然現れた智南にビンタされただけだろ」
今思っても昨日の夜は意味がわからんかったな
いきなり現れてビンタされ気絶する、こんな理不尽を超えることはこの先ないだろう
「まっ確かにそうだが、おまえあの平手打ちでよくケガしなかったな!あれはヤバかったぞ」
半分はケガをしなかった俺をリスペクトし、半分はもう一度見たいという好奇心が混ざってるようだ
まったくこいつは…
「まぁあいつの理不尽には慣れてるからな」
そういえばいつからだろうかこういう理不尽をされるようになったのは…
ふと考えると日常茶飯事になってて起源をたどろうとしても思い出せない
てか逆に智南が優しかったら気持ち悪いから考えるのはもうやめよ
「あいつはあんな感じでいいんだよ」
ぼそっと俺はそう呟く
それを聞いた統士は俺のことをキラキラした目で見ている
なんだこいつは、わからんやつだ
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