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その葉巻は断られたのでナイフで口を切り、魔法で火を着け自分でふかす
そして、後ろにある椅子にドカッとすわり足を組む
「あっそう、まぁ待って待って待ち続けて手に入れたもんだからね、少しここでお預け食らっても別に構わないっさ」
エヒルが笑みを浮かべてそう言うと、ローブの男は笑う
「…分かった、なるべく急かしてみるよ」
「お?頼んまーす」
葉巻をふかしエヒルは笑みを浮かべる
ふかした煙と共にローブの男は消えた
「さて、お次はワイズマンの魂さね」
そう言いエヒルもこの場を後にする
昼すぎ、ライタニア城内施設『特殊魔導騎士科』____
「ガルズから?」
ウィルは少女から手紙を渡される
「うん、お弁当貰ったついでにシャルロッテ姉様に渡された…」
そう少女が言うと手紙の中身を確認する
「内容は魔力データと情報収集か、なになに、調査は少人数で行ってほしい?」
なるほど、国も相当外交交渉に神経質になっているってことか、そう思うウィルだった
「ロザリィ、すまんが手伝って貰っていいか?」
ロザリィと呼ばれた少女は弁当(重箱)をウィルに見せ笑みを浮かべて言う
「うん、でもお弁当食べてから」
一時間後、食べ終わると少女はごちそうさまと言いお弁当をしまう
「いつも見るけどいい食べっぷりだな」
ロザリィはハンカチで口を拭く
「膨大な魔力を維持するには食べないと行けないもの」
「ソーサレスも大変だな、給料のほとんど食事代に持ってかれてんじゃないか?」
横目でチラッとウィルを見て言う
「なら、今度おごってよ」
「あ~、わかった検討しておこう」
と、少し考えて言う
「さて、取りあえずマクトリアに向かおうか」
「うん」
城を出て貨物用の馬車で出発する、後ろにはビニールシートで覆われた大きな荷物が乗っかっている
「ゴーレム持っていくの?」
「あぁ、いざって時の備えは必要だろ?」
馬車は出発する、 ライタニア王都から馬車で1時間ほどでマクトリアに着く
「この前来たばっかだが改めて見ると大きな街だな、活気もあるし」
先日まで殺人事件があったとは思えないほど街は賑やかになっていた
「そうね、あの一件があったのに凄い賑やか」
「だな…」
そう言うと馬車を王国管理の厩舎(きゅうしゃ)に預ける
「ゴーレムは外に出して置いてくれ、召喚する時に厩舎を壊しかねないんでな」
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