終戦

3/7
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
老人は旅の行商だそうだ、ライタニアからロトン帝国に商売をしようと、国境を超えようと思ったら国が消滅していた 今はライタニアに戻るところだとか 「御仁はなぜあのような処に?」 老人が男に聞く 「里帰りですよ、長い間帰ってなかったものでね」 「ロトン帝国出身の方でしたか」 「えぇ、そうなんですよ」 「それは、お辛いでしょう国が消滅してしまわれたのですから」 「まぁ、幸い身内とかはもういないんですけどね」 すると子供が袖を引っ張る 「兄ちゃん、これカッケーな」 背負っている大砲を触り喋る 「おお、ありがとな、こいつも喜んでると思うよ」 そう言うと老人も話す 「対魔法兵器専用砲(アンチゴーレムガン)ですかな」 「えぇ、傭兵をやってまして商売道具ですよ」 「私もこんな状況ですから、武器の輸出入をしていた時もありました」 そう言うと老人は疑問をぶつける 「専用(カスタム)砲ですかな、その形状は初めて見ます」 「ですね、長年愛用の物ですよ」 そんな話しをしているとライタニアのアロアに着いた アロアは広大な大地を農作物生産に開拓した農業の町だ 男はここで降りた 「お世話になりました」 「ここでよろしいのですか?」 「ええ」 そうすると男はライタニアの紙幣を老人に渡そうとする 「いえいえ、結構ですよ、困った時はお互い様です」 と、受け取りを拒否する 「しかし」 「あなたの今後の旅費としてしまっておいてください」 そう言うと老人は男に話す 「そう言えば御仁の名を聞いてませんでしたな、私はドウジンと申します」 「自分はロストと言います」 「それではロスト殿またどこかで」 「えぇ」 馬車は動き出す 「兄ちゃんまたな~」 子供が手を振り、それに返すようにロストは手を振る、馬車は遠くにいった 「たっくよぉ~、人間のふりして喋んのもメンドクサイよな~」 「まっ、いつもの事なんだがw」 男は黙り大砲が喋りだした
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!