第1章

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助けを求めたいが、周りの奴らや先生は知らんぷり。 僕と彼女のやり取りはいつもの事になってる、おかげでランチタイムは大体二人の世界だ。 僕とヴィクトリアの出会いは小学生の時、父さん同士が友達で 彼女の家にホームステイしたのが始まりだ。 あの頃は彼女は引っ込み思案で、僕より小さく可愛かった。 彼女をいじめた近所の奴を、ゴミ箱の蓋を盾にして 殴り倒したのは僕の武勇伝だ。 「子供の頃、ずっと一緒だよ君を守るからって言ったじゃないっ!!」 確かに言った、けど今は僕よりもそこらの奴よりも彼女は強い。 「私が強くなったらお婿になるとあなたは約束いたしましたわっ!!」 ・・・・・・ちょっと待って、それは認識が違う。 弱虫を治さないと、お嫁にもらってあげないよといったはずだ。 「だから私、あなたも未来の生まれてくる子供達も守れるように 強く美しくなりましたのにっ!!」 実際、彼女は成長するたびに綺麗になって行く。 ・・・・・・それだけなら良かったけど、中学の頃に再会した時には ホームステイが終り、僕が帰った頃から始めたレスリングで 特待生になるほど強くなっていたんだ。 泣きながらも、彼女は僕を離さない。 高校生になり、運命のいたずらか僕のクラスに留学してきた 彼女は自己紹介で僕を婿入り確定の婚約者と宣言した。 それからはもう、僕らはクラス公認のカップルだ。 彼女は現在、僕の家にホームステイしている。 親同士もノリノリで、僕の外堀は完全に埋まってる。
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