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はっきり言って初耳だった、紋章って何?である。
「待って、紋章って西洋の家紋みたいな奴だっけ?」
聞きかじった知識を口にする。
「その通りですわ、昨今は家紋や紋章について詳しく知ってる方とかいらっしゃらないようですが。」
ヴィクトリアはあきれつつも肯定する。
「それはともかく、クルセイド家の男子には代々聖なる武具を纏う
騎士としての力が神と祖先の英霊により与えられます。」
その言葉に疑問を感じる。
「その条件だと僕は、違うはずだけど?」
とヴィクトリア言う。
「まだ、続きがあります。
男子が生まれない場合は、婿にその力が与えられます。
私達の子供の頃の約束を、先祖の英霊が婿入りと認めたのですわ。」
とヴィクトリアが頬を赤らめる。
・・・・・・もう駄目だ、僕は彼女と添い遂げる運命を受け入れるしかない。
・・・・・・僕は絶対に彼女には勝てない。
完
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