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その後、いつものように外遊び・・・とはいかなかった。ザーザー音が聞こえるくらいの大雨で、今日は室内遊びになった。・・・・・・今日に限って、最悪だろ・・・。
「いおりくん、一緒に折り紙しない?」
「ねー、お絵かきしよーよー!」
「粘土遊びの方が楽しいよ!」
「あはは・・・。でも、ぼくはゆうくんと遊びたいなー・・・。」
「・・・・・・。」
予想通り。近づくのも大変なほど、【 女の子からの】遊びの誘いがいおりに来ていた。
しかし、もっと別の理由で断れよ。女子の視線が痛いじゃねーか、悪い意味で。
いおりは、顔がいい。いや、何言ってんのかと思われるかもだけど。
さらさらの黒髪、長いまつげに大きな丸い目、顔は小さくて、体はほそい。
テレビとかで言う、「びしょうねん」?ってやつだ。メガネなしで公園とかで遊んでいると、スカウトの人や、ちょっと怪しい人に声をかけられていた。
いおりには内緒だけど、怪しい奴らからいおりを守る為に強くなったんだよな・・・。まあ、どこから買ってきたのか分からないメガネかけ始めたらそういうのなくなったけど。
「ふわぁ・・・。疲れた・・・。」
「思いっきりあくびすんなよ・・・。」
いおりが全員の誘いを断る頃には既にご飯の時間になっていた。
ご飯の時間も・・・・・・、いや、もう言いたくない・・・。
あっという間に昼休みになった。
・・・・・・、結局、ご飯の前に遊べなかったな・・・。
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