毒舌少女の旅立ち

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変態だが助けてくれたお礼を言うために目の前の男を見る。外国人、いやハーフだろうか彫り深いギリシャ彫刻のような綺麗な顔に剃り残しのいくつかある髭面、髪はウェーブがかった黒髪で前髪はセンターで分け、サイドに流し肩くらいの長さで後ろ髪はまとめてある。そして一番眼に付いたのは服装だ。ハッピのようなものを着ている。第一印象として100人が100人なさけなさそうな男だと判断するだろう。 (サムライヘアってやつかしら?) 「なにそれ、下駄?」 「そうそう下駄下駄!味があっていいでしょ?気に入ってるんだ?」 「そう、それはよかったです。わっしょい男さん。助けてくれてありがとうございました。それではこれで失礼します。」 極めて機械的な礼をし足早とその場を立ち去りたかった。 「あっ、ちょ、待って。まだ話がまだ終わってないよ!」 「私は終わりました。さよなら、変態お祭り下駄男さん」 「え、なんかさっきより毒舌になってない?」   (なに言ってんだこいつ)  「当たり前でしょう!?ただでさえ私の名前、歳、、、ス、スリーサイズまで知ってる上に、眼が見えるようになったら目の前にTシャツの上に祭りハッピ着て短パンで下駄を履いててすね毛ボーボーの男がいるんだから!!」 「えー男ですね毛なかったらなよなよしてて嫌じゃない?」 「すでに顔がなよなよしい!」 「ひどい!」 大げさなリアクションを男がしたと思えばこほんと一つ咳払いをし 「さて、仲良くなったとこで「なってない!!」たはは、本題に入ろうか」 「本題?」 「君のね、隔離症はなにも眼が見えなくなるのが症状じゃない。むしろ眼が見えなくなるのは手始めってとこかな。隔離症って名前なんだよ?名前の通り隔離されなくちゃ」 「どういうことよ?あなたが私を誘拐するってこと?」 「あはは、うーん。結果的にはそうなるの…かな?ようはね?君をこの世界から隔離しようとするものが来るんだよ。なんだろなぁ死神的なものって言えばわかりやすいかな?」 「君はね、もうじきこの世界から抹殺されるんだよ、時雨ゆかり」 「世界から抹殺?意味がよくわからないんだけど。あなたは妄想変態さんってことでいいの?」 「笑顔でえぐってくるねぇ。でも違う真実だよ。信じられないよね…僕もそうだった。さて話を続けよう。隔離症とは「ピーピーピー!!」くっ!もう来たかっ!」
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