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「ってえー!」
龍二はたまらず頬を押さえる。
「ここは店のフロアだ。こんなとこで揉め事起こしたらキャストの女の子や、お客様たちが驚くだろ。もうちょっと頭使え」
「あ……そっか。
いや~~すいませんでしたっ」
龍二は周りのボーイやキャスト、お客様に一礼し謝る。
「まあいい。とりあえずそいつを事務所に連れてけ」
「了解」
龍二はチンピラを担ぎ上げ、木村と店を出た。
街はいつもと変わらない。
昼夜問わず人で賑わっている。
それが歌舞伎町の日常。
ネオンの光が輝く真夜中に龍二と木村は失神しているチンピラを担ぎ、街中を歩く。
そしてガラス張りの大きなビルへと入っていった。
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