第1章

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両手で今抜いた髪の毛をじっくり確かめる。 毛根のところに、透明な毛を包むものがついていた。 それはほんの数ミリの小さな小さなゼリー状になっているもの。 透き通っていて、とても綺麗。 私はその透明なちくわ状のものがついた毛根を「宝石」と呼んでいるんだ。 そしてその「宝石」のついた髪の毛は、スヌーピーのアルミ製の眼鏡ケースに大事にしまった。 眼鏡なんてかけていないけれど、100均で買った、文字通り「宝石箱」なの。 もうこの「宝石箱」もみっつめになる。 私の大事な大事な宝物。
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