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どんっ。
「悪ぃ、アホ毛」
リョウに駆け寄る男子が、私の肩にわざとぶつかっていった。
「アホ毛って、ガリ勉～」
もうひとりの女子が私にそんな言葉を投げかけていく。
私はいつも教科書を開いて勉強をしていた。
だって、私をバカにする連中には負けたくない。
運動も容姿にも自信がない私は、勉強でしか奴らに打ち勝つ術
を知らなかったのだ。
リョウたちが教室を出て行く時に、ちらりと私に視線を投げか
けたのはサツキだった。
どうせ、哀れんでいるか、バカにした視線なんだろう。
私は教科書に目を落とした。
Ｅ＝ｈν
ぷちっ。
ぷちっ。
また私は髪の毛を抜いていく
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