第1章

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・・・・・・。 ・・・・・・。 ・・・・・・。 「!?」 「あっ、やっと起きたね。」 「・・・・・・ッ!いたた・・・。」 頭がズキズキとした嫌な痛みに襲われる。 「ああ!無理しないで、杖で殴ったんだから。」 「そう、か・・・・・・。」 どうやら、誰かに助けてもらったらしい。 ・・・・・・?・・・・・・!? 「え・・・・・・?あの、今・・・?」 「?ああ、15時28分だよ。」 「いえ、そういうことではなく!」 ! 「いたたたた・・・。」 「ああっ、大声を出すと響くよ・・・?」 思わず両手で頭を抱えこむ。しまった、頭がガンガンする。気を失うほどの衝撃を受けたのだから、当たり前だ。・・・それにしても・・・? 「あ、あの・・・。」 「ん?」 これ以上の悪化を避けるため、目の前の人に聞こえるくらいの声量で話す。ヒソヒソ。 ニコニコとしていて、とても良い人そうだが・・・。 「あの・・・・・・。さっき、『杖で殴った』って・・・言いませんでしたか・・・?」 できれば聞き違いであってほしい。 そう思いつつ、恐る恐る聞いた。 やはり、その人はニコニコとしていて──── 「うん、殴ったよ?森で、キミの背後から♪」 ────爆弾を投げてきやがりました。
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