第1章

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「ふふふ、ついに追い詰めたぞ・・・。」 「くっ・・・・・・。もはやこれまでか・・・。」 まさか、こんなことになると思っていなかった・・・。 「いい加減、諦めたらどうだ?勇者よ・・・。」 「なんで倒せねーんだよ!チクショー!!!」 まさか、勇者(俺)が魔王を倒せない展開になるなんて・・・・・・。 ~数時間前~ 「雑魚に用はないんだよ!」 ザシュッ 「グアアアアアアアアア・・・・・・。」 「ふう・・・。」 今まで何体倒してきたのだろうか。額にかいた汗をぬぐいつつ考える。 俺は、この世界ではレオ。前世では佐藤浩平。 前世ではっつーとおかしい言い方だと自分でも思うが、起こってしまったものはしょうがない。 勘のいい方はお気づきになったかもしれないが、俺は転生者だ。 ・・・・・・別に電波とかではないからな?きちんと、前世でのことも説明できるし。 前世での死因は交通事故。 ・・・・・・誰かから、突き飛ばされた。恨まれてた覚えもないんだが・・・。 背中に強い衝撃を感じた時には手遅れ。漫画とかでよくある展開、ゆうに背丈の3倍はあるだろうトラックがすぐ横に迫ってきていた。 強いカーライトの光を見た瞬間、目の前が真っ暗になった。多分、衝突する前に気を失ったんだろう。 痛みが無かっただけ、幸せだったかもしれない。
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