プロローグ

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なぜハザマにいるか?というと 単純明快だった気がする。 バイクを酒気帯び運転中に帰りのカーブで ハンドル捌きを間違えたのだ。 酒……いつもは断るのに、今回は断われなかった…… 自分も浮かれていたから…… 浮かれつつコーナリングに失敗し、運悪く崖に転落したらしい…… 何をそんなに浮かれていたか、というと 結婚するのだ。一ヶ月後に その結婚指輪を受け取りに行った帰りに 雨の中、俺は真っ逆さまに落ちていった…… 幼なじみで、ずっと側で支えてくれた 彼女に、夢ばっかり見て地に足つけられず 苦労をかけた彼女に 「エンゲージリングも結婚指輪もいらないわ」 そういわれたが、リアルに生きるぜ、 と誓いコツコツと貯めた金で買った秘密の結婚指輪 オリジナル特注デザインで作ったので 友人デザイナーの祝い酒だ、に断ることができなかった。 カーブでこのままだと、落ちる……という時 目を閉じ 気がついたらあのウォータースライダーに運ばれていた。
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