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この感情は、発露しなければならない。語らなければ、ならない。僕が人を殺した経緯について。
…これは懺悔なのか、ただの独り言なのか、あるいはもっと別の、これを聴いた誰かが、意味を作り出してくれるかもしれない。だから、語ろうと思う。
ゆっくりと、ゆっくりと、新幹線が動き出した。例の、サラリーマンの二人は、まだやっている。その光景は、徐々に遠くなっていく。僕の記憶も、遠くなっていく。過去に、過去に。
つい先日行われた、同窓会のせい? それとも、あの二人組のせい? 新幹線の、出発の時の、ゆっくりと流れていく光景のせい?
………あれは、僕が中学三年に、なったばかりの時だ。
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